ブルジャヤグループ、電子ウォレットRazer Payの運用を開始

Razer Pay

7月初めに電子ウォレット「Razer Pay(レイザーペイ)」の運用が本格的に始まった。

Razer Payは、アメリカのゲーム周辺機器メーカーRazer Inc.と、マレーシアのコングロマリットBerjaya Corporation Berhad(ベルジャヤコーポレーション)の合弁会社である。

Razer Inc.は、世界9カ所に拠点をもち、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋地域でキーボードやマウスなどゲーム関連機器やソフトなどを販売しており、日本にも販売代理店がある。

 

一方、ベルジャヤグループは、セブンイレブン、スターバックス、ウェンディーズなどのブランドをマレーシア全土に展開しており、まずはグループ傘下の全国約6000店舗でRazer Payの運用を開始する。

 

Razerが電子ウォレットRazer Payを導入するのは、世界でマレーシアが初。今後、Razerのグローバルなネットワークを活かして東南アジアでもサービスを開始する計画で、実現すれば国境を越えて利用できるようになる。

 

 

Razer Payの使い方

 

 

 

 

ゲームや、動画や音楽のストリーミングサービスの課金決済にも対応

セブンイレブンでは、去年から別の電子ウォレットサービス「One2Pay(ワントゥペイ)」を決済時に利用できるようになっていた。

One2Payは、電子決済のプロバイダーMOL Inc.が提供する電子ウォレットアプリだが、このMOL Inc.を2018年5月にRazerが買収。One2Payアプリの既存ユーザーのアカウントはRazer Payに引き継がれる。

 

Razer Payの仕組みは中国のAlipay(アリペイ)などと似ていて、支払う側がRazer PayアプリをインストールしたスマートフォンにQRコード/バーコードを表示させ、店舗側がそれをスキャンすることで決済が完了する。

また、アプリをダウンロードしている人同士であれば、送金も無料で行える。将来的には国際送金も可能になるとみられる。

アプリへのチャージは、マレーシア国内の主要銀行のオンラインバンキングを利用する以外に、セブンイレブンでも行えるため、マレーシアに銀行口座を持たない人でも利用できる。

 

店舗での決済のほか、スマートフォンや携帯電話のデータや通話、さまざまなゲーム内課金、Spotifyやiflixなど音楽や動画のストリーミングに利用できるクレジットのチャージも行える。

 

なお、ベルジャヤグループは、ベルジャヤグループ傘下の小売り店で8月末までにRazer Payで支払われたうちから合計500万リンギットをマレーシア財務省が立ち上げた救国ファンド「Tabung Harapan Malaysia fund」に寄付するとしている。