Pavillion Lounge – 建築家に賞賛された空間で一息

シェラトンインペリアルクアラルンプール

KL元祖高級ホテルのSheraton Imperial Hotelの顔

2000年初頭、5つ星ホテルの開発に関係する建築家の間でSheraton Imperial Kuala Lumpur Hotel(シェラトンインペリアルクアラルンプール)が常に話題となっていた。

ホテルロビーから3階のレストランに続くステアケースの展開が、彼らの想像を超えているという。今でこそ、クアラルンプール市内では高級ホテルが乱立してその存在が薄くなってはいるが、日本の建物の3階はある落差をリズミカルにつなぐステアケースとホール吹き抜けは同ホテルの顔である。

 

 

 

光織りなす空間で紅茶をいただく

この階下にあるPavillion Loungeでアフタヌーンティーをしながら、贅沢で開放的な空間に浸る。天井までつづく窓から降り注ぐ自然光がやさしくあたりを包む。
ここでは、ゲストの回転数をあげよう、というような発想は感じられず、大きなソファとシングルソファがいくつかセットであるだけで、ゆったりと会話を楽しむ場を提供している風がある。ホテルというよりも、チャペルが思い浮かぶ。元々、バーラウンジの利用客のみに使用されていたそうだが、もっと多くのゲストにこのラウンジを満喫していただこうと、アフタヌーンティーサービスを始めたそうである。

 

 

 

個性的な紅茶セレクション19種類

アテンダントにさりげなく席を案内され、ソファーに座った。ピアノの生演奏を聴きながら、しばし無言で辺りを見渡す。こちらが落ち着くころあいを見てウェイターが注文を取りに来る。渡されたメニューの紅茶セレクションを見て思わず微笑んでしまう。紅茶の名前というよりは物語のタイトルが連ねてあるようだ。
たとえば、AlexandriaTea、 Magic Flute Tea、Red of Africa Tea、Silver Moon Teaなど19種類。飲む前から創造をかき立てられ、選ぶのに迷ってしまう。今回はRed of Africa Teaを注文した。レッドティーにマリーゴールドとスパイスを配合したカフェインレスのお茶である。銀色のポットからティーストレーナーを通して注がれる紅茶は美しく琥珀色に輝き、渇いたのどを潤してくれる。途中から違うお茶に変更できるということだが、この味が気に入ったので最後までいただいた。

 

 

 

紅茶替えOK、伝統的な3段のティースタンドの他にビュッフェ有り

上段にレーズンスコーンとプレーンスコーン、中段にミニサンド、下段にプチスイーツが並べられた三段トレーが運ばれてきた。上段からひとつずついただく。ラウンジの中央にもタルト、フルーツのチョコディップ、ペイストリーがビュッフェ式で用意されている。マレーシア在住者が訪れ、週末は満席になるという。
ラウンジの奥にはバーカウンターを囲むように喫煙コーナーがあり、ヨーロッパ人カップルやローカル風ビジネスマンがタバコを吸いながらお茶を飲んでいる。5~6メートルしか離れていないのに匂いが全く気にならない。シャンパンでアフタヌーンティーが主流になってきているが、Sheraton Imperial Kuala Lumpur Hotelでは、ラウンジ内のバーで好きなリキュールを頼める。ただし、お酒はセットメニューに含まれない。

 

 

 

日本の空間の使い方とは異なった趣向で建設されたSheraton Imperial Kuala Lumpur Hotel。その顔といわれるホールにあるPavillion Loungeは、高層ホテルの重圧感はなく、開放的で優雅な空間が広がる。一人でもよし、友達とでもよし、気軽にアフタヌーンティーができる場所としておすすめする。

 

 

【店舗名 】 Pavilions Lounge(パビリオンラウンジ)
【住所】 Sheraton Imperial Kuala Lumpur Hotel Jalan Sultan Ismail, Kuala Lumpur, 50250, Malaysia
【電話番号】 603 2717 9027
【営業時間】 PM2:00 - PM5:00
【休業日】 -
【予算】 アフタヌーンティ・大人RM 84 子供RM 42 (サービス料とGST込み)
【個室の有無】
【喫煙】 分煙。喫煙ラウンジ有。
【WEBサイト】 http://www.sheratonimperialkualalumpur.com/pavilionslounge